バリアフリーをこえて 第7号
昔の法律で答弁?駅周辺はバリアフリー完了?
バリアフリー基本構想は、バリアフリー新法改正により、「作成するよう努めるものとする」(25条)とされており、文言上、努力義務があるとされます。桶川市では、いまだ未作成のため、いつ作成するのか問いました。
しかし、その答弁は驚くべきものでした。
「バリアフリー新法においては、国の定めた基本方針に沿って、市町村は基本構想を作成することが『できる』とされており」「義務までにはまだ至ってはございません。」
完全な誤りです。「作成することができる」というこの答弁は、バリアフリー新法が改正(2018年)される前の文言です。行政は、当然、現在施行されている法律に基づいて運営されなければなりません。
この質問は、事前に通告してあり、唐突に聞いたものでもありません。施行後3年ほどにもかかわらず、誤りに気付かず、いい加減なことを答弁する部長、そして桶川市行政の長である市長らにも、大きな責任があります。
今回の答弁で桶川市の本音が出てきました。基本構想を作成しない理由を次のように答弁しました。
「桶川市においては、例えば桶川駅とその周辺エリアが考えられますが、当該地区はバリアフリー法施行以前に、官民連携での一体的な整備が完了していたことから、基本構想は策定していません。」
耳を疑いました。そもそも東口は、まだ整備の計画すら中途半端。バリアフリー面でもどうなるかわかりません。南小跡地の利用についても決まっていません。西口も、30年前のままでいいのでしょうか。車いすで渡れないデッキなんて、探してもなかなかありません。屋根や手すりのついたデッキやロータリーも増えています。桶川のバリアフリーが進んでいないこと、それを進めるべきだと2年間訴え続けてきました。それでも、バリアフリー基本構想作成以前に、これで桶川のバリアフリーが「完了」しているという考え自体、どうかしています。
また、「民間施設の商業施設、西口で言えばマインですけれども、やはり今度バリアフリー基本構想で構想となりますと(バリアフリー化が)義務になりますので、そこに賛同してくれる施設管理者のほうの合意形成というのも必要」となることを消極的な理由としていますが、それこそ行政側がバリア(差別)を是認しているも同然です。
繰り返しですが、バリアフリー基本構想は、法律上「作成するよう努め」なければならないのです。それをしないのは、努力義務違反であり、法に対する姿勢にも疑問を感じます。東口整備完了はいつでしょうか。西口はもう何もしないのでしょうか。基本構想で示すべきです。都市整備部には法律やそれに基づくガイドラインの完全な理解と方針の見直しを求めます。
6月議会での答弁では、ソフトなバリアフリーを強調していました。そこで、9月議会では、その1つである情報のバリアフリー施策として、駅から公共施設までの経路の動画の作成・公開や道路上への経路表記を提案しました。しかし、これに対する答弁で、ソフトなバリアフリーすら消極的であること、障害者の視点の欠落が露呈しました。
「地図アプリなどを利用することにより、公共施設のみならず、目的地までの経路確認が可能となっており、多くの方が利用されている。市独自による公共施設までの道順を動画で提供するサービスの導入は、現在考えていない」、つまり、「自分で調べろ」ということです。しかし、例えば、点字ブロックが道の片側にしかない、片側の歩道が狭いといった事情はなかなか分かりません。考えもしないというのは、利用者の視点を欠いています。再質問では、「皆さんのご意見をいただきながら、どういう表示が一番分かりやすいかについては、今後も検討していきたい」と答えましたが、積極的に対応していただきたいものです。
また、ルートの路面への表記については、「道路の維持管理上、表記を路面にしても、汚れ、汚濁等で見えなくなるなど、維持管理もなかなか難しいという点で、設置はなかなか難しい」と、とにかく「やりたくない」というだけの答弁。禁煙エリアやウォーキングコースの距離は路面に表記できるのに、公共施設までのルートの路面表記ができないわけありません。ルートの路面表記は、車いす利用者にとって便利なだけでなく、一般の方も、公共施設等を初めて訪れる際などは便利です。また、地図を確認する必要がないため、歩きスマホを減らす効果も考えられます。
これらのソフトなバリアフリーに、ここまでやる気がないとは驚きです。十分価値ある施策で、合理的な理由なしに難しいというのは問題です。
ワクチン廃棄数把握せず
高齢者へのワクチン接種で接種予約の直前キャンセルによる余剰ワクチンは、予約の入っていた医療機関が代わりの接種者を探して接種する運用でした。その運用の是非を問うために、まず、高齢者へのワクチン接種期間中の余剰ワクチンの廃棄数量を問うと、「医療機関からの報告を義務づけていなかったので、廃棄があったかどうかということは把握していない」とのこと。これでは評価のしようがありません。早急に確認すべきです。
また、キャンセルが出た場合には「かかりつけの患者さんに電話していただいたり、診療に来ている方に声をかけていただいたり」したということですが、医療機関にすべて委ねるのは、公平性の観点からも、個人情報利用の観点からも疑問です。また、医療機関側の負担になります。予約の際にキャンセル待ち枠を作り、また、個人情報利用の同意を得てから連絡するなどすべきだったのではないでしょうか。
なお、7月以降は市の職員や民間を含む教育・保育関係の職員に接種したとのことです。
学校にEV設置を!
学校のエレベーター設置について、大規模改修までできないのか問うと、「エレベーターを設置すると、構造上の問題、躯体の問題が出る。…(しかし)必要だということは認識しているので、今後、大規模改修の計画の中で検討してまいりたい。」「他にもバリアフリーにしなければならないところがたくさんあるので、…全体計画を見直す中で検討してまいりたい」との答弁。これでは、大規模改修でのエレベーター設置すら、不透明です。
自治体によっては、給食用エレベーターを改修して設置した例もあるようです。また、外付けにすれば、比較的小規模な工事で設置可能です。
桶川市の小中学校でエレベーターは、いまだに一台も設置されていません。階段の昇降が難しい児童生徒や保護者の状況を把握するとともに、近年大雨などによる災害が増えており、避難所として、大規模改修とは分離させて直ぐに検討すべきです。
また、バリアフリー基本構想に含めて事業化してもいいと思います。教育部には、地域のバリアフリーを積極的に提案してもらいたいと思います。バリアフリーの理解を深めるのは教育の役割でもあります。
教育相談件数半減
子どもの学習、学校での友人関係、集団への適応、不登校などについての相談の窓口である教育センター。
相談件数は、2017年728件、2018年831件、2019年945件と増加していましたが、昨年度、499件に激減しました。これについて「新型コロナウイルス感染拡大で学校教育センターの休業の関係もあり、相談件数が減っている」とのことでした。
ニーズが高まっている状況で、相談したい方の多くが相談の機会を失ったと思われます。オンライン相談など工夫で感染拡大時にも相談できる体制作りが急務です。この点、「オンライン相談について・・・やはりこちら必要なものであるとも考えておりますので、今後の導入について検討してまいりたいと思います。・・・研修については、相談員を対象に先日行ったところでございます。」とのことです。
前向きな姿勢は、評価できますが、小中学校時代は、児童生徒の一生に大きな影響がありますので、一刻も早い導入が求められます。
ルーター貸出 たった14件
自宅でのオンライン学習環境の確保のために、Wi-Fiルーターをインターネット環境のない家庭に貸出しをすることになっています。
桶川市は、ネット環境のアンケートを元に昨年度280台購入しました。貸出申請は今年度2学期からということで9/6時点で14件しかありませんが、280台は妥当でしょうか。
また、場合によってはルーターより高価な通信費が家庭負担というのも大きな壁です。未だにこの方針が変わりません。オンライン学習に際して、半強制的に通信費を負担させたり、ネット環境のない児童生徒のみ学校に留めて対応したりといったことは、ネット環境のない家庭の負担を増大させることになります。
申請が少ない原因を速やかに分析して、ご家庭に優しい対応をしてもらいたいと思います。
下水道使用料、値上げへ
下水道使用料の値上げ前に経費削減を図れないか問いました。
しかし、市側は、下水道事業の人件費とポンプ場の固定費については、これ以上の削減は、難しいとのこと。これまでに、下水道台帳デジタル化による事務の効率化、高効率のポンプの採用や中央監視装置のデジタル化、専用回線の無線化、活性炭の腐植質脱臭剤への変更、桶川北本水道企業団、北本市、桶川市の3者による下水道使用料徴収の共同処理による事務処理の効率化で、コスト削減しているという答弁に終始しました。
そして、9月議会では、その値上げについて審議される機関として、桶川市公共下水道事業審議会を設置するための条例が可決されました。これまで審議会が必要なかったのは、他自治体と異なり、これまで使用料の改定がなかったためです。使用料改定のための審議会設置ともいえます。
条例審査では下水道使用料値上げというのをあまり示したくないのか、下水道使用料という文言を避けているようです。ストレートに条例に記載があった方が、市民には審議会の役割を理解しやすいと思います。他自治体では、所掌事項に「水道料金及び下水道使用料の改定に関すること。」(鴻巣市)等の記載があるものも多くなっています。桶川市公共下水道事業審議会条例で、「審議会は、市長の諮問に応じ、下水道事業に関する事項その他市長が下水道事業上必要と認める事項について、調査審議する」としか示さないのは疑問です。
ともに生きる会結成2周年
12月で、ともに生きる会の会派結成2周年になります。みなさまの温かいご支援に感謝申し上げます。12月議会からは、委員会等の入れ替えもありますが、社会的弱者も、マイノリティも、誰もが暮らしやすい「ともに生きる」桶川の実現へ、これからも全力で頑張ります!